【ファシリテーター中尾根氏より】2024年度 看護管理塾第9章を終えて

 第9章「やる気にさせる職場」を終えて_中尾根功嗣


2024年度、第9章「やる気にさせる職場」は通常使用しているCCA3210教室が受験の影響で使用できず、大学本館で行われることとなりました。2013年看護管理塾・第1期がはじまった当時に使用していた建物です。今年度から内容をリニューアルした第9章の冒頭は、担当ファシリテーター自身が当塾で過ごしてきた13年間(準備期間におよそ1年)を“職場”に見立て「やる気が生まれる要因と失われる要因」を振り返ることから始まりました。奇しくも講義にぴったりな環境が整いました。



9章の目指すところは、①チームメンバーのやる気の活かし方について理解する、②チームでの活動を通じてやる気の活かし方を体験する、③体験を概念化し看護管理者としての振る舞いを具体にする、ことです。3時間半の講座でより多くの体験と振り返りができるよう経験学習モデル(デービット・コルブ)を用いたデザインとしました。概念化し見出したことを「ギフト」と定義し、塾生各位が勇んで職場に持ち帰る姿を想像した内容です。

冒頭の講義では、到底持ち時間では語りつくせぬ13年間を6つの出来事で紐解くこととしました。出来事には、「契約」「不足」「承認」「忘却・転機」「役割」「自己実現」とタイトルをつけ、要因について生々しく物語りました。中でも最も印象強い出来事は「承認」です。このおかげ(2014127日に届いた1通のメール)で第9章当日を迎えることができたと言っても過言ではありません。「承認」にはそれだけの力があることを管理者は知る必要があります。

また、「やる気の芽生えは常に主体にある」ことも強調したかったことです。①「やる気」になるのは本人である、②管理者は衛生要因を整え、動機づけ要因を支援する、③管理者は自らが「やる気」を感じる過程を知っていることが肝要、なのです。後日、リカレント教育部News Letterに寄せられた塾生からのコメントに以下の一文があったことを嬉しく思いました。【そして何よりも、管理者である私たちがモチベーションを上げ、イキイキと働いていることが組織のやる気に繋がるのだと思います。】いつの日か“管理塾生の集い”で実践についての語りが聞けることを期待します。

 

本日のワークでつくった各チームの成果物「ギフト」を紹介します。~やる気にさせる職場づくりのために看護管理者として取り組むこと、止めること~

Aチーム ①顧客のために相互理解を目的とした対話に取り組む ②上から目線で話すことは止める

Bチーム ①相手をより深く知るために、興味を持つ。 ②対話をする。共感的、肯定的な態度で!! ③先入観を持たない。

Cチーム 『承認されている』と実感できるように、まずは相手の話を最後まで聞く!! ②相手の良いところ、良い面を伝える!! ③特定の人しか発言できないようにしない!!全員に発言の機会をつくる!!

Dチーム ①新しい提案を(否定せずに)対話を通して任せきる ②環境変化を楽しむ!♡♡

Eチーム ①スタッフをしるために話を聞く。スタッフが話せる時間を作る。 ②スタッフを知るために雑談もする。価値観を知る。 ③スタッフと話す前に思い込みをしない。

Fチーム ①課題は解決していなくてもその人の決めたことを認める ②相手の反応を見て会話することは大切なので一生けん命に(熱く)なりすぎない

Gチーム ①課題の本質を知る為に、アクティヴリスニング(相手へ興味を示す)に取り組む。

Hチーム ①相手のことを知るために、話を聴く。(短時間でもOK!!) ②承認のタイミングを逃さないために、声をかけられたときに立ち止まってきく、のちほど時間をつくる。 ③抽象度高い「大丈夫」やれているから、を言わない。 ④承認のことばは、具体的で、相手の感覚と合わせたものになるようにする。

Iチーム ①相手に興味があるということを示すために、相手の話を最後まで聴く。あいづちやフィードバックをする。 ②やる気を出す環境をつくるために、時間制限を設ける。 ③話を途中でさえぎることをやめる。

Jチーム ①ネガティブワードを使った表現のまま終わらせない ②毎日一人ずつ5分の会話をする→承認欲求

Kチーム ①楽しく仕事をするために、仕事に対する熱意を伝える ②信頼関係を構築するために、相手に関心を持って真剣に聞く ③相手の話をよく聞くために、考えをまとめないで時間を使うことはやめる


中尾根 功嗣